魚津で若者が就農体験エクスターンシップ!体験には価値があるようだ。

魚津で若者が就農体験エクスターンシップ!

富山県魚津市に明治大学の学生がやってきて、8月1日から1週間に渡ってエクスターンシップとして、就業就農体験をしていったようだ。

2017年8月16日の北日本新聞webunに、「若者を魚津へ呼びこめ 初のエクスターンシップ 市が手応え」のタイトルで記事が書かれていた。

先日書いた『富山県の商店街でインターン募集!面白い試みだけど不安も…』の受け入れ先も魚津市。魚津は、若者を取り入れる活動に積極的なようだ。

今回の魚津エクスターンシップ2017について、感じたことをちょっとまとめてみた。

目次

エクスターンシップとは

僕は「エクスターンシップ」という言葉を初めて聞いた。インターンシップは聞いたことあるけど、エクスターンシップってなんなんやろ?

「インターン」と「エクスターン」の違いは?

エクスターンシップ
エクスターンは、就活ではなく学生活動の延長。職業体験を通じて単位を得られるシステム

インターンシップ
職業の経験を積むための期間。「実習生」や「研修生」の意味がある。

それぞれのざっくりとした意味は、このような感じだ。

インターンとエクスターンの大きな違いは、その活動が就活の一部であるか、学生生活の一部であるかという部分だろう。

要するに、今回の体験はあくまで学生生活の延長として、田舎の生活を体験にきたということだ。単位がもらえたかどうかは分からないが、それも動機としては結構大きい気がする。

魚津のエクスターンシップの内容

インターネットで調べてみると、魚津エクスターンシップというページがありそこに今回の詳細が載っていた。

●開催期間:8月1日(火)〜8月7日(月)(6泊7日)
●募集定員:20名
●参加費:無料
●インターンシップ先:
市役所・民間企業・農業協同組合・漁業協同組合
●地域伝統文化交流:
 ・たてもん祭り
 (世界無形文化遺産登録/2016年)
 ・蝶六踊り
 (市役所チームの一員として参加します)
●フィールドワーク
 ・水循環遺産
 (豊富な水資源を現地で学びます)
 ・埋没林
 (約2000年前の杉の原生林/特別天然記念物)
 ・農場体験
 (魚津の農家で農業を体験します)
●ミッション
 ・グループ発表(最終日に発表会を開催します)
 ・魚津の魅力発信(SNSで魚津の魅力を発信)

北日本新聞には、かなり過密なスケジュールで1週間では、学生が主体となって活動できる時間はほとんどなかった、という記述があった。予定詰め込みまくった観光旅行みたいな感じだったのだろうか。

いくつか興味がそそられた部分があったので、魚津の担当課に電話で直接聞いてみた。

参加費用は完全無料なのか?

東京からの交通費、宿泊費、基本的な食費は全部無料。洗濯などにかかる費用は学生持ちとのことだ。

東京からはバスを使って往復し、4日間は魚津市内の民宿に泊まり、2日間はビジネスホテルでの宿泊。

ざっくり一人あたり5万、それの26人で130万円ほどの税金の負担だろうか?

参加学生の状況や様子

今回参加した明治大学の学生の内訳は次の通りだ。

1年・・11名
2年・・11名
3年・・4名

3年ともなると、やはり就活の方に力を入れているのだろうか。

1週間ほぼ無料で、田舎の生活を体験できて歓迎もされるとなれば、僕も学生時代こんな体験してみたかったなぁと思った。

そして基本ひねくれ者の僕は、「全部無料なんやったら遊び感覚でくる学生も結構おるんでは?」なんて思ってしまうが、担当の人曰く「授業でも地方活性化について学んでいるからか、意識の高い学生が多かった」とのことだ。

電話対応してくれた人はすごく感じがいい人で、役人にありがちな自分たちの事業をいいように表現する的な人ではなかった。

記事に書いてあったように、「都会にない人の温かさを感じた」「友達を連れてきたい」なんて感想と手応えは、あながち間違ってはいないのだろう。

よく考えると、参加費が無料でも「貴重な休みを1週間費やして、田舎の暮らしをする」なんてのは、しっかりした動機がないとやらないな。

まとめ

担当課の話を聞いていると、来週から?も東洋大学の生徒を受け入れるような話をしていた。

9月上旬からの『富山県入善町の商店街でインターン募集!』もそうだが、入善や魚津は県外の若者の学生の受け入れに力を入れているのは、間違いなさそうだ。

人出不足や後継者不足に悩む田舎と、都会で味わえない体験をしたい若者。両者は需要と供給の面で、もしかしたら相性がいいのかもしれない。

将来的な移住や定住と考えると、その実質的な効果はほとんどないと思うが、少なくとも「富山県魚津」を若者の頭に残す効果は果たしそうだ。

インターンやエクスターンを行ったからといって、いきなり移住や定住に繋がることはない。移住や定住はそんな簡単な要素では決まらないはずだが、その前段階の興味関心を抱かせる活動としてはいい気がする。

あとはそれにかける税金が見合っているのかどうか、ということだろうか。

富山県の人口推移。25年後に富山県の人口は79%に減少する!』にも書いているが、全国的に人口減少が起こることがほぼ確実な時代。各地でいかに人口減少に歯止めをかけるかという取り組みが、行われている。

島根県海士町に人が集まる秘密とは? に書かれているように、島根県では、有限会社エコカレッジの尾野寛明さんが関わって全国から視察が押しかける事例ができたようだ。このようにある地域では成功事例も出てきている。

富山県はどのようになっていくのだろうか?各都道府県や市区町村で、試行錯誤してよりより町になるための活動が起こるのは面白い。

でも一方で、人の取り合いではなく、絶対的に減る人口減少に対しての協力という面も必要な気がしている。

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