2016年12月10日、蛭谷和紙の唯一の継承者「川原隆邦氏」の川原製作所を訪れるイベントが開催される。
実際に参加してきた様子を追記
『富山の蛭谷和紙づくり。蛭谷和紙職人、川原隆邦さんの解説つきで見学してきた』
まず「蛭谷」を読める人はどれほどいるだろうか?これは「びるだん」と読む。
僕は長年富山で暮らしてきて、どこかで「蛭谷和紙(びるだんわし)」ってのを聞いたことはあった。「蛭谷和紙」って響きがなぜかとてもカッコよくて、ずっと心の中に残っていたが何も調べなかった。
今回のTOYAMA TABLEの企画を知って初めて、場所やなどの詳しい情報を調べてみた。このイベントに参加する前に読んでおくと、より理解が深まるはずだ。
『蛭谷和紙の製造工程と特徴、唯一の職人川原隆邦氏から感じた伝統産業の在り方。』
TOYAMA TABLE
TOYAMATABLE(とやまてーぶる)
富山に根付き、受け継がれてきた「食」や「ものづくり」の歴史・文化を、作り手から直に学べる場。
富山の知ってるようで知らない面白いところへのツアーを企画してくれて、本当に興味深い。
前回は、『日本酒について杜氏さんに聞いてみよう〜』ということで、富山県砺波市の若鶴酒造へ。グッドデザイン賞を
その前は、おしゃれな錫(すず)製品で有名な『高岡銅器400年の伝統と革新的なアイデア』ということで、『能作の工場見学ツアー』を企画。
長年富山に住んでるけど、まだまだこんなに面白いものがあるんだという発見をくれるイベントだ。
5回目のイベントを迎えた「TOYAMATABLE」。
今回は「蛭谷和紙のアートに触れてみよう」ということで、このチョイスがまたいい☆
ただの和紙ではなく、アートとしての和紙を存分に体感できる。
スケジュール
14:00
・川原製作所集合(富山県中新川郡立山町虫谷29
※駐車場は現地での案内
・川原さんの畑や工房で、蛭谷和紙作りの工程を見学
・歩いて1分の古民家カフェに移動し、コーヒーを飲みながら川原さんのお話を聞く。
お話を聞く古民家カフェも実は「作品」。
内装や中で使用されている陶器やコーヒーも全て地元のもの。地域の人と作り上げた作品なのだ。
16:30 解散
話を聞く場所「立山青山共同創造舎」については、『「立山青山共同創造舎」里山の地域コミュニティスペース』を参照
蛭谷和紙の唯一の継承者、川原隆邦さん
川原さんは、伝統を守るために自ら行動を起こした。もし川原さんが動かなかったら、現在「蛭谷和紙」の職人はこの世に1人もいない。
伝統の継承とは、本当に絶滅危惧種と同じでちょっとしたことで簡単に途絶えてしまう。
川原さんのプロフィールの中に「伝統を守りながらも革新し続けている」という箇所がある。これは以前お邪魔した能作社長も似たような言葉「攻める伝統」とおっしゃっていた。
守っているだけでは、なく時代の流れの中で大事な部分はブレずに変化を繰り返していくことが、重要なのだろう。
川原隆邦さんのプロフィール
富山に生まれ、幼い頃、千葉県に転居。高校卒業後、両親とともに故郷の富山県に戻る。プロサッカー選手を目指しJFLで活躍するも、22歳の時にケガで断念。そんな折、「蛭谷和紙」の後継者がなく、伝統が途絶そうになっていることを知る。故郷に根付いた伝統を守りたいとの想いから、蛭谷和紙最後の職人・米丘寅吉氏に弟子入りを志願。現在は自身が最後の職人として日々伝統を守りながらも革新し続けている。
また数々の実績も残してきている。
2011年
ジャパンEXPO(パリ) エントランス展示
富山市天文台「和紙と星達」 個展
2012年
フィレンツェ市長 和紙の市章 献上
富山県伝統的工芸品コンクール 銀賞
2014年
立山町 芦峅地区 手刷り護符の復元
テレビ未来遺産 世界が驚く日本の職人(TBS)出演
2015年
日経スペシャル ガイアの夜明け(テレビ東京)出演
ミラノ国際博覧会 日本館 TOYAMA STYLE 参加
申し込み
残念ながら、現在すでに定員に達していてキャンセル待ちの状態だ。
だが興味がある人は、下記「問い合わせ先」もしくは「サイト」から連絡を入れて欲しい。その人数によっては二部開催や増員が行われる可能性がある。
興味があることには、積極的に手を上げていこう。