2019年2月24日の北日本新聞に次のようなタイトルの記事が載っていた。
「県内胃がん多い 全国4番目 患者10万人に60人」
富山県の食生活って魚が多いし、なんとなく健康だとばかり思っていたので意外だった…
一体どういうことなのか、富山県の胃がんの記事についてまとめてみた!
富山県の胃がん罹患率
富山県の胃がんの罹患率が全国4位というのは、2016年の「全国がん登録」の分析結果によるもの。
罹患率(りかんりつ)
観察対象の集団のある観察期間に疾病の発症の頻度をあらわす指標の一つ。
このデータによると、富山県は人口10万人あたりの胃がん罹患数は次のようになる。
性別 | 人数 | 全国平均 |
---|---|---|
男性 | 90.2 | 73.9 |
女性 | 34.9 | 26.5 |
男女計 | 60.0 | 48.2 |
男女ともに、全国平均よりも胃がん罹患率が高い…
女よりも男の方が3倍近く胃がんになる確率が高いんやなぁ…。
富山県で胃がんが多い理由とは?
「全国がん登録」のデータによると胃がんの罹患率が高いのは、東北の日本海側や北陸などの地域。
これらの地域は塩分の多い食事を好む傾向が強いそうだ。
塩分と胃がんのリスクの関係
塩分の多い食品をよく食べる人は、胃がんのリスクが高くなる。
動物実験では、ピロリ菌に感染していて塩分を取り過ぎると、胃の萎縮が早く進んで胃がんになりやすくなることが分かっている。富山大大学院地域がん予防・治療学推進講座の杉山敏郎特任教授は「ピロリ菌の感染に他の要因が加わることで、胃がんになりやすい県、なりにくい県の差が出てくる」と語る。
引用:2019年2月24日の北日本新聞
ピロリ菌は胃の粘膜に生息するらせん形をした細菌。その感染経路はハッキリとは解明されていないが、ほとんどが幼児期に感染する。
富山県民は塩分摂取量が多い
北日本新聞の記事には次のようなことも書かれている。
総務省が都道府県の県庁所在地で行っている家計調査(15~17年平均)では、富山市の魚介の漬物(みそ漬け、昆布締めなど)への支出額は全国1位、カップ麺の購入量は3位。県健康課は「減塩を心掛けて」と呼び掛ける。喫煙や野菜不足も胃がんのリスク要因として注意を促す。
引用:2019年2月24日の北日本新聞
全然意識してなかったけど、言われてみればカップ麺(袋麺)はよく食べてる!
漬物もほぼ毎朝食べてるし、昆布締めも確かによく食べる…。刺身もよく食べるから、醤油からの塩分も他県より多く摂取してる気はするなぁ…。
過度な反応はよくないけど、健康のことを考えると確かに塩分摂取量は考えた方がいいかもなぁ。
胃がん罹患率は高いのか?
富山県の男性は90.2、女性は34.9、男女計は60.0人が胃がんにかかっているといっても、分母は10万人。
富山県民の男性の胃がん罹患率は、90.2÷100,000=0.000902
約0.09%!
生涯でガンと診断される確率は、男性62%、女性46%といわれているので、胃がんになる確率は実はそこまで高くはない。
まとめ
富山県の胃がん罹患率は全国4位とかなり高い!
でも、胃がん罹患率自体は富山県男性でも0.09%とそこまで高くはない!
富山県にずっと住んで、その食生活に慣れてしまうと、塩分が多いとか少ないとかほぼ気づかんレベルになってしまう。でも漬物やカップラーメンをよく食べるので、全国的に見ると塩分摂取量が多い食事。このことは、頭の片隅に置いておいた方がいい。
過度に反応する必要はないと思うけど、ピロリ菌と塩分と胃癌の関係については頭に入れておこう!