全国的に問題になっている空き家問題!
我が家にも降りかかってきました…
曽祖父母が亡くなったことで家が空き家になり、解体することに。
今回は、空き家を解体した体験談をまとめてみました。
空き家は、そのまま住む、リフォームする、売る、解体する、貸すなどいくつか選択肢がありますが、この記事で知ることができるのは解体の体験談です。
もし空き家の売却について興味がある人は、「空き家が1日で売れた話」を読んでみてください。
今まさに悩んでいる人、これから悩むことになりそうな人などの参考になれば嬉しいです。
要点は次のとおり!
- トータル費用は約300万円強
- 解体費用は約210万円
- 相続系の手続きが大変
- 掃除が大変!特に仏壇系
- 蔵があったら追加費用
- 全てはお金…
もっと詳しく知りたい人は読み進めてください。
ここで読むのを止める人向けに、少なくとも押さえておくとよいことを2つ。
知識がゼロの状態だと、解体費が数万円、数十万円高くなっちゃうこともザラにある世界。読者さんには損してほしくないので、最低限の知識はつけておきましょう!
それでは本編へ!
空き家で損する人を減らすために、空き家を1日で売却してもらった不動産屋さんと「富山の空き家相談所」を作りました。
ちょっとしたことでも、なにか疑問などがありましたら気軽に活用ください!
空き家の解体|かかった費用
今回の富山県の空き家物件の解体にかかった費用は、2,138,000円 (消費税158,000円含む) です。
内訳は次のとおり。
木造建物解体工 土蔵含む | 1,730,000円 |
---|---|
重機運搬費 | 50,000円 |
不用品処分 | 200,000円 |
消費税 | 158,400円 |
合計 | 2,138,400円 |
40坪ちょいで、不用品処分も含む費用と考えるとほぼ相場くらいなのかと思います。
解体予定の家を見てもらい、見積もりを出してもらい、それでOKであれば日にちを決めて解体作業が始まります。
可能であれば、数社から見積もりを取って検討するのが大きな失敗をしないコツです。
▶︎ 解体業者の一括見積り
ただし僕の場合、途中で見えないところに蔵があったということで、この料金に追加でさらに270,000円の費用がかかりました。
古い建物だと、このようなパターンもあるので頭にいれておきましょう!
不用品処分の費用をもっと減らしたい場合は、少しの手間はかかりますが、出張買取と一括査定がオススメです。運良く高価買取してくれるものがあれば、儲かることもあります。
平均的な解体費用
富山の一般的な空き家の解体費用は、大体100~300万円くらいなことが多いようです。
建物の構造にもよりますが、坪あたりの相場はざっくりとですが次のとおり。
- 木造:3万円〜
- 鉄骨造:2万円〜
- RC造:5万円〜
- アパートなど:4万円〜
- 内装解体:4万円〜
- プレハブ解体:3万円〜
構造によって費用が全然異なってくるので、自分の空き家がどんな造りなのかは事前に把握しておくとスムーズです。
追加でかかった費用
解体費用は前述のとおり2,138,400円だったのですが、他にもいろいろと費用がかかりました。
隣の家の壁の補修費:890,000円
「空き家の解体|ビフォーアフター」の項目で説明するのですが、今回解体する物件は、隣の家の壁とくっついています。
そのため、解体した後に壁の補修が必要になります。その費用が結構バカになりません…
これは特殊なケースだと思いますが、こういうパターンもあることを頭に入れておいてください。
さらにさらに、
これも「空き家の解体:大変だったこと」の項目で説明するのですが、相続人の書類関係について司法書士に頼んだのでその費用もかかりました。
司法書士の費用:60,000円
これは地味に痛い出費になります。
結論として、解体にかかったトータルの費用は次のとおりです。
木造建物解体工 土蔵含む | 1,730,000円 |
---|---|
重機運搬費 | 50,000円 |
不用品処分 | 200,000円 |
消費税 | 158,400円 |
壁の補修費用 | 890,000円 |
司法書士への依頼料 | 60,000円 |
合計 | 3,088,400円 |
正直かなり痛い出費になりました。
空き家解体の補助金
空き家の解体には、市町村の補助金が使えることがあります。
例えば富山市の場合、空き家の活用には対象経費の2/3(上限500万円)、空き家の除去には対照経費の4/5(上限160万円)の補助金の設定があります。
しかし、補助金はすべてのケースで利用できるわけではありません。利用できるのは「地域課題解決や活性化に資する公益的事業のため」などの条件をクリアした場合のみです。
ちなみに僕の場合は、補助金の対象とはなりませんでした。
詳しくは忘れましたが、老朽化していないとかそんな感じだったかと。
補助金が使えるかどうかは、その市町村の担当への確認など結構大変です。
そういった意味でも、空き家専門の不動産屋に気軽に相談してみるのが楽で確実です。
相場感は持っておこう!
さきほど平均的な解体費用の相場を書きましたが、場所や構造でまったく異なります。
大体どれくらいの費用感なのかを把握しておくだけで、ぼったくられるリスクをかなり減ります。
絶対に解体に関する知識ゼロの状態で、商談にのぞむとその額が高いのか安いのかすら分かりません。先程の相談LINEか一括見積り
解体に関する知識ゼロの状態で、商談にのぞむのは絶対にやめておきましょう!
空き家の解体|ビフォーアフター
富山県で実際に空き家を解体してみたビフォーアフターについて写真付きで紹介していきます。
解体前 (ビフォー)
今回解体したのは、この家です。
うなぎの寝床といわれる、幅がなく奥に長い住宅。隣の家とは壁がぴったりくっついている状態です。
空き家解体前の廊下の様子。
最低限は掃除したので、普通にキレイな方なのではと思います。
空き家解体前の台所の様子。
こちらも掃除をしたので、ゴミ屋敷って状態ではなく最低限以上キレイな状態かと。
解体途中
重機を使った空き家解体途中の様子。
小さめのショベルカーが入って、隣の家などに影響が出ないように解体されます。
写真の場所は、蔵があった場所のため土などが多く通常よりも大変だったようです。
空き家解体途中の家の中の様子。
壁が木ではなかったため、まず全て剥がしてから解体されます。
おそらくゴミの処理の関係です。
解体後 (アフター)
富山県の空き家解体後の様子。
解体後はこのようにキレイに更地になり、隣の家の壁もしっかり補修されました。
前述の通り、この壁の補修費用は解体費用とは別にかかっています。
空き家の解体|大変だったこと
空き家の解体は、想像以上に大変なことが多いです。
- 空き家内の掃除、不用品処分
- 相続関係の手続き
相続関係の手続き
一番大変なのは、富山県の空き家解体のための相続手続きです。
自分一人だけが権利者であれば問題ないのですが、親族が亡くなって空き家になった場合は多数で相続することがほとんどです。そうなった場合、手続きがかなり面倒になります。
曽祖父母の家庭は、子どもが多かったのに加え、その子どもまで相続の権利がいっていたので7~8人くらいが関係していました。
近くに住んでいればまだ良いのですが、遠方に住んでいることがほとんどで、顔を見たこともない人もいます。
しかも今回は、儲かる話ではなく解体費を負担するマイナスの話。これをまとめるが大変なことは容易に想像できると思いますが、それ以上に大変です!
基本的には司法書士に入ってもらうのですが、負担する金額などの調整は全てしなくてはいけません。
世の中に空き家問題がずっと残るのは、この大変さが理由なのだと実感しました。
空き家は、寝かせれば寝かせるだけ相続の関係者が増えて処分が大変になります。
相続したタイミング、もしくは生前のタイミングの関係者が少数の顔見知りの段階で早めに処分することをオススメします。
遅れれば遅れた分、固定資産税を払い続けなければいけないので、地味に負担が大きいです。
空き家売却の記事で紹介していますが、個人的に1番良いのは早い段階で売ってしまうことだと思っています。
かなり高く売れるってことはないですが、今後の固定資産税や子孫への懸念などを考えると、安くても価格がつくうちに売ってしまうのがひとつの正解なのかと。売れなければ、そこから解体などを考えても遅くはないです。
少なくとも今回の件でも、0円でも売れていれば200万円以上の損失はなかったわけです。
そこらへんも、空き家専門の不動産屋と相談していて実感しました。
空き家内の掃除、不用品処分
富山県の空き家解体前の蔵の中のゴミ。
多くの空き家は、ゴミや不用品の処理がかなり大変です。
今回の物件では、途中で蔵が見つかり、その中にはこのように大量のゴミが入っていました。
住んでいた家などであればある程度の思い入れがあり、思い出の品などの整理もあると思います。しかし、すべてを自分の力で行うのはかなり無理があるので、業者に任せる費用はある程度みておいた方がよいです。
ちなみに、解体予定の空き家に仏壇や神棚がある場合はお祓いなどが必要です。
その他の不用品はそのまま回収してもらえますが、そういった宗教や神様が関わることはお任せではやってもらえないのでその点も頭にいれておきましょう!
空き家解体|苦労話と感想
実際に空き家を解体してみて、空き家問題の根っこの深さを実感しました。
持ち家率No.1といわれる富山県民の多くは、新築を建てるときに解体のことなど考えないと思います。おそらく資産と思って購入する人もいるでしょう。
もちろん資産となる場合もありますが、それは一部の人に限られるのかもしれません…
1回目の相続のタイミングで、こん後その空き家をどうするのかしっかりと考えることをオススメします。
仕事をしていたら、そんなことに時間をかける暇がないって気持ちも分かります。でも、後回しにすればするだけ固定資産税を損した上に、手続きも面倒になります。
ちなみに、この物件では100万円付きでもらってくれる人がいないか探しました。
しかし「100万円付きでもいらない」と言われることが多かったです。もっと探せばいたのかもしれませんが、知識や経験がないと相手を探すのも難しいのが現状!
それでもなかなか貴重な体験をしたなと思います。
まとめ
富山県で空き家の解体をした体験談についてまとめてみました。
解体にかかるリアルな費用や、大変だったリアルなエピソードって、ネットにはあまりないのではないでしょうか?
今回の空き家解体の情報を簡単にまとめると…
- 解体費用に約210万円
- 壁の補修に約90万円
- 書類関係に6万円
- トータル300万円強
騙されないために、相談で最低限の知識を、一括査定で相場感を把握しておくこと。
少しの手間がかかってもよいから手残りを多くしたいって人は、高く売れそうなものがあるなら出張買取してもらって、その後一括査定でゴミ処理費用の節約が良いです。
一生に1回しか家を建てないのが普通なので、一生に1回も解体や売却を体験しないのも普通です。そんな状態で詳しい知見が貯まるはずはありません。
もっと早い段階で、プロの不動産屋に相談していろいろアドバイスをもらえば良かったなと今になって少し後悔しています。
今回お世話になった不動産屋が、LINEで無料相談やってます。聞くだけタダなので、一人で悩まずに気軽にプロに相談するのが近道です。いざというときに忘れないように登録だけしとくのも良いかと思います。
ちなみに解体だけでなく売却についても知りたい、解体と売却どっちが良いか知りたいって人は、下記記事も参考になると思うので読んでみてください。