藤子不二雄先生は、富山県の出身なんだよ?
最初に神奈川県川崎市に「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」ができたために、勘違いしている人もいると思う。
でも「ドラえもん」「パーマン」「キテレツ大百科」などの子供に夢を与えるような名作は、富山の大地で育ったからこそ生まれたと思う。
高岡市藤子F不二雄ふるさとギャラリー
「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」は、2015年に藤子F不二雄先生の出身地である富山県高岡市オープンした。
藤子不二雄先生は、富山出身なのにもかかわらず、2011年に神奈川県に「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」ができて、藤子ファンの富山県民としてショックだった…。
もちろん「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」にも行ってきて、楽しくてテンションも上がったけど、「富山は?」という思いがずっと胸にあった。
そんな思いの中、完成された「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」。富山の藤子不二雄ファンとしては、その良さを紹介せずにはいられない。
「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」との違いを最初に簡単にまとめてから、「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の内容を詳しく整理していく。
ふるさとギャラリーについて知りたい方は、「藤子F不二雄ふるさとギャラリーの内容」から読んでもらいたい。
川崎市藤子F不二雄ミュージアムとの違い
2011年9月3日神奈川県川崎市にできた「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」。
川崎市は、藤子F不二雄(藤本弘)が、1961年(昭和36年)から1996年(平成8年)の死去までの35年を過ごした土地だ。
この「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」は、本当にすごくよくできていて、建物も敷地もミュージアム専用に作られている。ミュージアムの窓が「ドラえもん第1巻」のコマ割りになっているという粋な仕掛けも施されている。
チケットも事前販売制で、1日の入場制限を行なっている。屋外の施設もあり、カフェも藤子・F・不二雄ミュージアム限定のメニューなどが用意されている。
どう考えても富山の「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」よりも、「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」の方がいいじゃないかと思うかもしれない。
でもそれは半分正解で、半分違う。なぜなら楽しみ方が全然違うから。
ターゲットの違い
「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」は、基本的に子供でも楽しめる施設で、その施設で過ごす時間全てがデザインされている。
一方「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」は、高岡市美術館の2Fということもあって、美術作品を見にいくような感じだ。川崎のギャラリーのように子供達が騒いているようなこともない。大人の空間といった感じなのだ。
だから「藤子不二雄」→「ドラえもん」→「子供も楽しめる」という感じで来ると、「えっ…」という感じになってしまう。それは事前に理解しておいてほしい。
このような違いがあるために、見られる作品も違ってくる。
富山のふるさとギャラリーでは、藤子・F・不二雄先生が14歳の時に手作りした「妖怪島」の冊子や、「ユートピア」、藤子F不二雄先生のベレー帽やカメラなど、どちらかと言えばちょっとマニアックな作品が多い。
手軽さの違い
川崎市の藤子F不二雄ミュージアムは本当に大規模で、チケットも事前購入制なので、かなり前から計画を立てておかないと行けない。ゆっくり満喫しようとすると、1〜2時間程度では到底すまないので、長時間の予定を確保しておかなければいけない。
一方、富山の藤子F不二雄ふるさとギャラリーは、気軽に行ける。車を持っている方なら地下駐車場から歩いて1分もかからずに行ける。料金も大人500円なので、ちょっと空いた時間にも行くことができる。
以上のように、富山の藤子F不二雄ふるさとギャラリーには、川崎の大規模なミュージアムとは違うメリットがある。
では、実際に富山の「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」はどのようなところなのだろう?
藤子F不二雄ふるさとギャラリー|行ってみた!
高岡市美術館の2Fに行くと、実物大のドラえもんがいる。
このドラえもんは1階にいたり、時期によって出現場所が変わる。今回行った時はギャラリーショップの前にいた。
高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーの入り口は、ドラえもんのどこでもドア!
面白い場所へ連れて行ってくれる。意識して見てなかったら、普通に素通りしそうになるから気をつけようw
中に入るとすぐにあるのは、藤子・F・不二雄こと藤本弘氏の手作り幻灯機を再現した映像作品が流れる。
その他にも藤子・F・不二雄先生の愛用品のカメラやベレー帽といった、ある意味マニアックな展示品が並ぶ。
展示室の真ん中には、藤子F不二雄先生が、14歳の時に手作りした「妖怪島」の冊子が飾ってある。
そしてそれを囲むように全ページが展示されている。ドラえもんなどとはちょっと違った、当時のタッチで描かれている。
その独特のタッチは、シンプルな線なんだけど、今見てもなんだか親近感がわく。
企画展示室の真ん中には、ドラえもんの空き地でおなじみの土管を模した椅子が設置されている。
常設展とは違い、企画展は時期によって内容が変わる。2016年の12月は一周年記念ということで、『キテレツ大百科原画展』が開催中だった。
この原画展は、原稿の汚れや修正の後などがはっきり見れてとてもよかった。さらに2016年の12月限定で、原画の撮影ができたのでそれも良かった。常設展も企画展も基本的には撮影禁止なので、その点は気をつけよう。
また企画展示室には、オリジナルショートムービーを流す部屋もある。15人ほどが腰かけれる椅子も用意され、15分弱のムービーを見ることができる。
「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」がある富山県高岡市は、伝統産業の町だ。
その伝統産業で有名な高岡らしく「高岡銅器で作られたドラえもん」がエントランスに展示されているので、これも見逃さないようにしよう。昔ながらのスタイルのドラえもんは妙に懐かしい。
まんがライブラリーとして、藤子不二雄先生の有名な漫画作品が読めるコーナーもある。
ここで読み出すとかなり時間がかかるので、じっくり読みたい場合は1人できた方がいい。また藤子不二雄氏の漫画作品は、高岡駅前ウイングウイング高岡の中にある図書館でも、無料で読むことができる。
ただ読むスペースは、決して広いわけではない。
子供が遊べるようなスペースではないので、子供連れで行くときは事前に把握しておこう。雰囲気的には子供がワイワイ遊べるような空間ではない。
藤子F不二雄ふるさとギャラリー|限定グッズ
藤子不二雄ファンなら、当然そのグッズも気になるはずだ。
もちろん富山の「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」限定のグッズも用意されている。クリアファイルもそうなのだが、ぽち袋やマスキングテープがかなり可愛くてお洒落なデザインだ。
でも僕が一番惹かれたのが、ジャイアングッズ!
スヌーピーのチャーリーブラウングッズじゃないよw
なんか良くない!?ドラえもんファンとしてめっちゃ惹かれる。誰かプレゼントしておくれw
さらにさらに!人の気を惹きつけるガチャガチャも用意されている。
ノリで思わず引きそうになったけど、1回300円となかなかいいお値段。これはハマったら、千円札を何枚も両替するパターンにおちいる…。
でもコピーロボットのキーホルダーとか欲しいなぁ…
藤子F不二雄ふるさとギャラリー|アクセスや営業時間
【所在地】
〒933-0056富山県高岡市中川1-1-30 高岡市美術館2F
【開館時間】
9:30~17:00(入館は16:30まで)
【休館日】
月曜日※月曜日が祝・休日の場合は開館し、翌平日に休館、年末年始(12月29日~1月3日)
【お問い合わせ先】
0766-20-1170
※チケットをお持ちでない方のショップのみのご利用はできません。
まとめ
藤子不二雄の出身地である、富山にできた「高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」。
「川崎市藤子・F・不二雄ミュージアム」のような派手さなどはないが、藤子不二雄ファンなら逆にゆっくり楽しめる作りになっている。
でも子供向きではないので、藤子不二雄ファンの親子でくると、子供がちょっと手持ち無沙汰になってしまうのが動員数を増やすには難点…。
スペースの関係などから、子供にとっても楽しめる空間を作り出すのはどうしてもなかなか難しいと思う。
もっとマニア心をくすぐる展示にしていく方が、個人的には面白いと思うが、是非とも頑張ってほしい。富山県民の皆さんも是非一度は見に行ってほしい。
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