自分への投資ということで、セミナーに行ったり、自己啓発本を買ったりする。
『富山のセミナー』を見てもわかるように、田舎と言われる富山でもかなりの数のセミナーが開催されている。
しかし僕自身の場合は成果なんかほとんど出た試しがないし、セミナーに出たから劇的に変わった人を見たこともない。
なぜ効果が出ないのか?
どうすればセミナーや自己啓発本で得た知識を、効果や成果に効率的につなげることができるのだろうか?
その答えはちょっと難しそうなので、逆に「なぜ効果が出ないのか」を考えてみた。
次に挙げる「効果や成果が出ない7つの理由」の反対のことをすれば、ちょっとは成果や効果が見込めるはずだ。
聞くだけ、読むだけでは20%しか頭に入らない
人の話を聞いたり、本を読むだけでは、内容の20%ほどしか自分の頭に残らないらしい。
例えば英語の単語を覚えるとき。普通は何回も反復することで覚える。一度見ただけで全て覚えられたら、今頃もっとすごい人になっているはずだw
セミナーは基本的にその場で一度しか聞けない。自己啓発本などは何度も読むことができるが、基本的には一度読んだだけで終わる人が大半なのではないだろうか?
20%しか頭に残らないのであれば、それだけの知識で効果が出るほど世の中は甘くない。
後で復習することがほぼない
先ほどセミナーや自己啓発本の内容の20%しか頭に入らないといった。
ということは、何かしらで残りの80%を埋めなければ本来の知識は身につかない。
埋める方法はたくさんある。
例えば、目にした内容を自分の言葉でノートに書き起こす。セミナーならばメモを、本ならば付箋を貼り、その部分を再度復習するなどだ。
だがそのように復習することはほとんどない…。
知識があっても、技術がないと意味がない
セミナーや自己啓発本で得られるのは知識だ。技術でも経験でもない。
知識だけで成果を出せるなんてことは、ほとんどない。
例えば英語。
教科書や問題集でどれだけ勉強しても話せない。中学から大学まで含めると10年勉強しているのに、実際には全く話せていないことが証明している。
例えば自動車の運転。
学科でどれだけ標識や交通ルールを覚えても、運転はできない。学科試験が満点でも、実技試験の点数が悪ければ免許がもらえないことが証明している。
つまりセミナーや自己啓発でいくら知識を詰め込んでも、技術や経験も磨かなければ意味がないのだ。
一般的なことしか分からない
セミナーは複数の人が受講する。自己啓発本は多くの人が読む。
つまり大勢に向けて行われる知識の公開なので、基本的に一般的なことしか書かれていない。
セミナー講師や著者は、大勢向けに作ることで自分の知識を効率的にお金に換えている。
183センチ、75kg、富山県在住、ひねくれ者、フットサル好きの男性に向けてピンポイントで知識を公開してくれているわけではない。
学校でいうところのクラスの授業だ。
本当に頭のいい人は、教わった一般論をきちんと自分自身のケースに置き換えて理解できる。しかし僕のような凡人は一般論は、一般論のまま終わっていく。
本当に必要なのは、自分自身の理解度によって指導してくれる家庭教師の勉強方法だ。
その瞬間だけ満足して終わる
僕たち人間は、忙しく何かをすると満足しがちな生き物だと思う。
毎日深夜まで受験勉強をしたらすごく頑張った気がするし、夜ジョギングしたらめちゃくちゃ健康になった感じがする。
何かに生かすわけではなく、ただ資格だけを取るためだけに勉強する人も似たような心境だと思う。
セミナーや自己啓発本も同じ匂いがする。
わざわざお金を払ってセミナーに出ている自分、休日にカフェで自己啓発本を読んでいる自分、その自分に酔う。セミナーに出ている間だけ、自己啓発本を読んでいる間だけで、そんな自分に満足してしまって終了する。
実は自己投資ではない
セミナーや自己啓発本は、自己投資だとしてお金をかけるパターンが多い。
確かにそれっぽいが、最近実はそれは違うんじゃないかという疑問が湧いてきた。
『谷亮治さんのまちづくりセミナー』で、消費的なお金の使い方は満足度が即座に上がってすぐに落ちる、投資的なお金の使い方はじわじわと満足度が上がる、という話を聞いたからだ。
どういうことかというと、例えば欲しい服を買うと数日は満足するが、しばらくすると次の新しい服が欲しくなる。しかし大好きな彼女のためにプレゼントを買って渡すと、じわじわとずっと満足度が続くということだ。
この原理に当てはめると、セミナーや自己啓発本はすぐに満足度が下がるので消費的なお金の使い方に近いということになる。
服を買うのと同じ、遊園地に行くのと同じ。セミナーに出てる自分、自己啓発本を読む自分、そんな満足度を買う消費行動なのかもしれない。
ほとんどの人が行動に移さない
セミナーで得た知識、自己啓発本で得た知識、これを実際に行動に移している人は一体どれくらいの割合いるのだろう?
セミナーを聞いて帰ってきても、疲れて酒を呑んで寝ることが多い。
「どんなこと学んだん?」って聞かれても、全然答えられない自分がいる。
「口で言うだけなら誰でもできる、行動に移すことが一番難しいのだ」という言葉を思い出す。
セミナーに出るのは簡単だ、自己啓発本を読むのは簡単だ、でもそれを行動に移すのが一番難しいのだ。
まとめ
セミナーや自己啓発本で得た知識でもっと成果を出すために、逆に「成果が出ない理由」をまとめてみた。
僕のように、上の7つの理由に身に覚えのある人も意外といるんじゃないだろうか?
知識は必要。でも同時に技術や経験も絶対に必要。
知識は比較的簡単に身につけられるけど、技術や経験は行動することでしか身につかない。
しかし行動には多くの場合、周りの目や評価、失敗や恥ずかしさという精神的な苦痛を伴う。だから知識だけで止まる人が多い。
英語を話すには、本を読むのではなく実際に話してみるしかない。自動車を運転するには、実際に運転してみるしかない。文章がうまくなるには、実際に文章を書いてみるしかない。
ネットで探すとそれっぽい本がたくさん売っている。
行動力をつける自己啓発本を読んで、行動するかどうかは自分次第だw