9/20の毎日新聞のサイトに、こんなタイトルが踊っていた。
【富山の日本酒】元蔵人おすすめの地酒3選と全酒蔵まとめなんて記事も書いてるほど日本酒好きの僕には、しっかり刺さるタイトルだったので、内容をちょっと調べてみた。
日本酒を宇奈月ダムで貯蔵する
「ダム日本酒」ってなんだ?
と思ったのだが、要するに宇奈月ダムで貯蔵した富山の日本酒ということのようだ。
なんでも宇奈月ダムの管理所からエレベーターで50m降りた堤体内の点検通路は、1年を通して温度が約11度、湿度60〜90%安定しており、振動もほぼないので、日本酒の貯蔵には絶好の条件だというのだ。
日本酒は、貯蔵の方法で味が変わる。
まさか宇奈月ダムの地下50mで日本酒を貯蔵するとは…w
宇奈月ダムの地下で日本酒を貯蔵することを考えたのは、宇奈月温泉自治振興会の河田会長という人物らしい。どんだけ日本酒好きなんだwww
しっかりと国土交通省黒部河川事務所の協力を得て、日本酒を貯蔵している。
宇奈月ダム日本酒のポイント
僕は宇奈月ダムで日本酒を貯蔵したことの上手さは、3つあると思う。
・既存の施設を有効活用している
・既存の日本酒に付加価値とストーリーを加えている
・ダムと日本酒の組み合わせが面白い
まず、既存の施設をそのまま利用しており、新たな投資がいらなかったことが大きい。
宇奈月温泉自治振興会の会長がそこまでの予算を持っているわけはない(おそらく)。そして、日本酒を貯蔵するために大規模な投資をするなんてことになると、周りの説得から資金の調達までかなり大変になる。
それを宇奈月ダムの地下が、日本酒貯蔵の条件に適していることを発見してそのまま利用することで、実行へのハードルが格段に下がった。
そして、日本酒に富山県宇奈月ダムの地下で貯蔵したというストーリーを加えたことがまた上手い。
人は背景にあるストーリーを好む。
有名な日本酒「十四代」も14代目が〜〜〜〜という、ストーリーからのネーミングだったかと思う。
同じ「日本酒」でも、その生い立ち、できるまでのストーリーが分かることで、一気に共感度が増すのだ。
最後に、「ダム」と「日本酒」の組み合わせが上手い。
おそらくそこまで意識してはいなかったと思うが、「ダム」と「日本酒」の言葉の組み合わせは、ちょっとした違和感と共に妙に惹かれる力を持っている。
全国には他にも日本酒をダムで貯蔵しているケースはあるようだが、50mもの深さで貯蔵している場所はないそうだ。
まとめ
宇奈月ダム日本酒。
今回は今年の3月に貯蔵した一升瓶120本のうちの30本を蔵出しし、宇奈月温泉「湯めどころ宇奈月」で、約50人が試飲したようだ。
一般の人が呑めるのは、いつなのだろうか?またどこで呑めるようになるのだろうか?年内にもう一度蔵出しをするとのことなので、それがいつなのか気になるところだ。
宇奈月温泉の宿限定で呑めるようになれば、足を運んで呑みにくる日本酒好きはきっといるだろう。
僕は毎年だいたい宇奈月温泉に行くので、その時にでもタイミングよく味わえたらいいなぁ。