持ち家率No.1といわれる富山県。
「結婚すれば一軒家を建てるのが当たり前、一軒家を建てて一人前」そんな風潮もある富山県。
だからこそ、
空き家についての悩みを持っている人も実は多い!
一般市民が空き家についての悩みや解決策をざっくばらんに話し合う「空き家活用作戦会議」に参加してきた!
空き家活用作戦会議とは?
空き家活用作戦会議@砺波は、「空き家」の悩みや活用についてみんなで話し合って解決策を見つけようというイベント。
前半は空き家をうまく活用しているゲストに話をしてもらい、後半はそれについて参加者で話し合い、自分たちに活かせることはないかとみんなでワイワイ話し合う☆後半の時間帯はそれぞれが持ち込んだ悩みなどを、少人数で話し合ったりもする!
平日の開催で参加者は15名ほど。多すぎず少なすぎず、いい具合の参加者で楽しくざっくばらんに色々と話しあった。
主催者は、砺波で不動産やリフォームを行なっている「ミントゥのいるくらし」の株式会社ミズカミ。
空き家活用作戦会議のスケジュール
第2回空き家活用作戦会議は、2/28(木)13:30~15:30の日程で開催。
- ミズカミ(霜月さん事例)
- 参加者自己紹介
- ゲスト「Tomoki」さんのお話
- 休憩
- わいわい楽しく座談会
空き家活用作戦会議の会場
空き家活用作戦会議の会場は、古民家をリフォームして作られたカフェ&パン屋「Boulangerie&cafe霜月」。
前回も今回もお店が休みの木曜日を利用して空き家作戦会議をやってるんだけど、毎回パン屋が開いてると思ってお客さんがやってくるほどの人気店w
ちなみに、
空き家会議のイベント当日に「TONAMI2019コンクール」でベストショップを受賞してた☆
カフェ&パン屋「霜月」はかなり綺麗でオシャレな店舗ですが、リフォーム前はこんな感じ。
実は築88年の空き家で、持ち主の方は解体して売ろうとしていたそう。でも曳家(建物をそのまま移動すること)していて基礎は新しかったので、「生かして活用したい」と買取ってリフォームして現在の「霜月」に変身!
空き家活用作戦会議のゲスト
今回の空き家活用作戦会議@砺波のゲストは、草野友輝くん(23歳大学院生)。
東京墨田区八広にあるゲストハウス「
墨田長屋(すみだながや)
自己紹介で「千葉だったり新潟だったり住所が決まっていない」って話してたとこが面白かった☆
一軒家もいいけど、このように住むところに捉われない(アドレスホッパー)という住み方、価値観も生まれてきている。
ゲストハウス「墨田長屋」を調べてみたら、ほとんど予約で一杯…w 普通のホテルに泊まるのではなく、みんなでワイワイ出来るような宿泊施設に泊まりたい人は確実にいるようだ!
▶︎
墨田長屋(すみだながや)
ゲスト「草野友輝君」の話の内容
ゲストの草野友輝君は次のような活用方法を中心に話をしてくれた。
- 地域のコミュニティーを作るために活用
- 低予算でのカフェ設営のために活用
- 新しい生活を行うために活用
- 宿泊施設としての活用
それぞれについて、すごく簡単にまとめておく。
地域のコミュニティーを作るために活用
「子育てママ」の困りごとにテーマを絞り、空き家を活用して「一時預かり」「ゆったりスペース」「シェアハウス」の機能を持たせ、楽しく子育てが出来る街づくりを目指していくプロジェクト。
コミュニティを形成し、同じ仲間が集まれる場所として、空き家という箱を活用する事例。
低予算でのカフェ設営のために活用
カフェをやりたい若者が、墨田区京町の長屋に予算100万円で開店させた。
「お金がなければ自分でやればいい」の精神で、空き家をセルフリノベーション。シェアカフェという形で、カフェだけでなく台湾料理や日本酒バーなど様々な店舗が共存している。
「セルフリノベーション」と「シェア」を上手く利用した空き家の活用事例。
新しい生活を行うために活用
まちの魅力発信に取り組む26歳と、伝統産業を伝え継ぐ24歳が、つばめで一軒家を買いました。
こんな若い女の子が空き家を買っちゃて、お互いや地域の人と上手くシェア・協力して生きていけちゃう。家を買ったことで、その地域の同年代の人が集まってきたとのこと。「場」が出来ることで人が集まる。
一人ではなく「シェア」することで共存していくという空き家の活用事例。
宿泊施設としての活用
東京都墨田区八広のゲストハウス「墨田長屋」
墨田区にある長屋をゲストハウスにリノベーション。
昔ながらの長屋の良さと、スカイツリーや江戸東京博物館、浅草寺などが近い便利なロケーションで人気の宿泊施設に変身。カップルにも好評というから面白い。
観光客の宿泊施設、地域交流の場所としての空き家の活用事例。
重要なポイント
ゲストの草野君が、空き家の活用について何度も繰り返し言っていたことがある。
「活用ありき」ではなく「目的ありき」
「目的ありき」で考えることは当たり前といえば当たり前なんだけど、結構忘れがち。
空き家に困ってる人は「空き家を何とかしたい!」って想いが先行して、その空き家を「誰に使ってもらうか?」って思考が抜けがち。
第2回空き家活用作戦会議の様子
空き家活用作戦会議は、漢字ばっかりのイベント名で難しそうだけど全然そんなことはないw
ほとんどの人が口コミや友達の紹介でやってくるので、会場内は知り合いがほとんどで和気あいあいとした感じになる。
最初は参加者みんなで簡単な自己紹介。
「どこから来たか?」ってことだけでもちょっとした話題になり、すんなり打ち解けられる。
イベント後半、5~6人の少人数での意見交換。
あんまり大勢では話せないようなことも、これくらいの人数だとサラッと話せたりする。
ほんのちょっとした悩みや情報でも、自分以外の誰かにとっては役に立つ情報になることも。
今日のイベントで感じたことや思ったことをちょっと発表してもらう場面も。
同じ話を聞いても、自分の状況によって捉え方は様々。人の意見や感想はとても役に立つ☆
それは主催者の水上さん夫妻も、上から目線ではなく地域のみんなと空き家について解決したいと思っているところ。
参加者と同じ目線で、真剣に話を聞いてメモをとる。
不動産やリフォームの仕事をしていても、「空き家の活用」ということは別問題。一朝一夕で何とかなる問題ではないので、誰が偉いとかではなくみんなで解決への道を模索していくしかない。
グラフィックファシリテーションの利用
今回の空き家活用作戦会議では、グラフィックファシリテーションを取り入れた。
会議やワークショップなどで話される内容を、手書きのグラフィックを使いながらリアルタイムに「見える化」していく技術。
ライターを頼まれたときに提案して、受け入れてもらった。
グラフィックファシリテーションを取り入れると、話し合いの様子が目に見えるようになるのと同時に活性化する。
今回の空き家活用作戦会議に参加してくれた人たちの似顔絵。
こんな風に絵になっているだけで、親しみが全然違ってくる。
座談会の話し合いの内容をまとめたグラフィックファシリテーション。
出てきた質問などの要点が絵になってまとまっていく。
座談会のような話し合いは、話題が次々と変わり過ぎ去っていく。振り返ってみると「どんなこと話したっけ?」みたいになることも多いのだが、グラフィックファシリテーションがあると記憶を呼び起こしやすい。
絵を見ながら思いつく意見やアイデアもあるので、話し合いがさらに活発化しやすくなる。
今回グラフックを描いてくれたのは、山口翔太くん。
富山県内を中心にグラフィックファシリテーションを描いていて、今回もすぐにオファーした!
会議が盛り上がらない…と悩んでいる人や、ちょっとしたアクセントに使いたいって人、グラフィックファシリテーションに興味がある人はぜひ連絡をとってみて☆
山口翔太
Facebook
080-1960-5442
syouta.yamaguti@gmail.com
まとめ
2019年3月28日(木)に砺波で開催された「第2回空き家作戦会議」についてまとめてみた!
持ち家率ナンバー1といわれる富山県では、空き家問題は避けては通れない。
空き家問題は、いち家族の力だけで解決するのは難しい。空き家の活用についての情報はなかなか出てこないし、地域や近隣に住む人たちなどの状況によっても一概に言えるような解決策はない。
以前、新湊の内川で聞いた「空き家についての話し合い」では、「人間関係がほとんどのことを解決する」と言っていた人がいた。
空き家を何とかするには、基本的には「住む」「貸す」「売る」のどれかしかない。
誰が空き家に悩んでいて、誰が利用したいと思っているのか?
そういった活きた情報の交換が空き家問題解決の第一歩となる。この「空き家作戦会議」による井戸端会議のような話し合いは、少しずつだが大きな一歩となるのではないだろうか?
次回の開催は…
4/25(木)!
13:30~15:30
場所は今回と同じ砺波市の霜月。
砺波市民じゃなくても、得られるものは多くある!空き家について気になることや悩みがある人は参加してみてはどうだろうか?
株式会社ミズカミ
富山県砺波市庄川町青島2270
Boulangerie &café 霜月
富山県砺波市三島町5-5