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能作工場見学(富山県高岡市)へ行ってきた。

更新日:

能作の製品

能作と商品紹介

富山県高岡市にある株式会社能作(のうさく)。

高岡は、ものづくりの町と言われ高岡銅器などの伝統産業が盛んだ。しかしその伝統産業も、時代の流れと共に縮小傾向にある。業界の売上も右肩下がりである。

そんな中、売上を伸ばすのが能作だ。

能作の曲がるカゴ

錫(すず)で作られた曲がるカゴ

能作の風鈴

綺麗に透き通った音のする風鈴

能作のぐい呑み(おちょこ)

味のある形をしたぐい呑み(おちょこ)

洗練されたデザインと金属の素材を活かした斬新なアイデアで、思わず欲しくなる。

「伝統産業」と聞くと少し古臭い印象を抱きがちだが、売れている伝統産業はオシャレだ。

そんな能作の工場を見学してきた。

能作工場見学「TOYAMATABLE #3高岡銅器400年の伝統と革新的なアイデア」

能作の工場見学ツアー

アクセス

〒939-1118 富山県高岡市戸出栄町46-1

能作の本社・工場は、高岡市のものづくり企業が多く集まる企業団地の中にある。

僕は今回初めて行ったのだが結構ゴチャゴチャしていて少し迷ってしまった...。

初めて行く方は素直にGoogleMapに従った方がいい。

株式会社能作

駐車場は結構広く十数台は停められる。

能作はオシャレな商品が多いので、本社や工場もオシャレなのかと思ったが、いわゆる普通の工場だ。

能作工場見学ツアー

この日は2団体の予約があったらしく20人弱の見学者が来ていた。

中には台湾人のご家族もいて、能作が世界からも注目を受けていることを実感した。

能作工場内

工場内に入るとまず気になるのが匂いだ。

金属独特のちょっとすっぱいような何とも言えない匂い。そこまで嫌な匂いというわけでもないが、すぐ慣れて感じなくなる。

能作の型

能作は、生型鋳造(なまがたちゅうぞう)という方法を採用している。

生型鋳造(なまがたちゅうぞう)
鋳型用の砂に少量の水分と粘土を混ぜ、押し固めて成型する方法。鋳型の製作が早く、コスト性に優れ量産に適している。2つ割りの鋳型なので原型が上下に抜ける形状に限定されるが、中子型を使用すれば花瓶、仏具など中空の製品を作ることも可能。その他の鋳造法と違い、鋳造前に鋳型を焼成・薬品処理をしないため「生型鋳造法」と呼ばれる。

生型鋳造(なまがたちゅうぞう)

クリックで拡大

引用:能作HP

砂を使うと砂の隙間からいい具合に空気が抜けるのでいいそうだ。

しかし、砂の型作りは全て手作業。職人が勘や経験、感覚で硬さなどを調整する。

能作工場見学ツアー2

能作が使用する金属は主に「錫(すず)」「真鍮(しんちゅう)」「青銅(せいどう)」だ。

錫の融点は231℃、家庭のコンロでも溶ける。
真鍮は、銅と亜鉛の合金で融点は1100~1200℃。

今回見学したのは真鍮。写真は釜で金属を溶かすために加熱しているところだ。

iPhoneの写真では、明るすぎて色が飛んでしまうほどの明るさだった。

能作工場見学ツアー3

溶けた金属を型に流し込む作業。

金属のアームが補助をしているのが分かる。昔は全て自力でやっていたのでかなり重そうで、危険も大きかったはずだ。

型で受ける側は、安全のため板で保護しながら型への入り具合などをチェックしている。

能作工場見学ツアー4

写真の手前部分にある金属を見ると分かるが、冷えた金属を型から取り外すと「商品になる部分」と「型へ金属を流した通り道の部分」がくっついた状態になる。

その二つを切り分けて、「商品部分」は研磨の工程へ。不要な部分は再度溶かして利用される。

能作工場見学ツアー5

先ほどの金属を型に流す場所から、隣の加工の場所へ移動。

ここでは主に研磨の作業が行われているので、かなり音がうるさく声なども届きにくい。

そして思ったよりも若い作業員が多い

これは能作が今売れている企業だからというだけではない。

小学生などの小さい頃に工場見学で見て、憧れを持った子供たちが多少なりとも入ってきているのだ。

能作商品削り前

クリックで拡大

商品となる部分の金属。
砂で型を取ったので、表面がザラザラしているのが写真からも分かると思う。

商品によってはこの肌感をそのまま使う場合もあるが、基本的には削って滑らかにする。

能作の研磨

削りの作業は何回も行われるが、まずは表面のザラザラを取る。

能作商品削り後

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見た目にもすぐ分かるくらいの光沢が出てきたのが分かる。

能作削り前後比較

写真のように結構ガッツリと削る。削りの前後で重さも全然違ってくる。

削るというのをざっくりとしかイメージできていなかったが、持たせてもらって比較してみると一発で分かる。

削るとその分、薄くなって軽くなる。

能作研磨2

先ほどの状態からさらに研磨して綺麗にしていく。

能作研磨3

表面の研磨でさらに光沢が出てくる。

スティーブジョブズが認めてiPodの研磨を日本で行ったように、日本の研磨の技術は世界的に見ても高いんだろうなぁと実感。

日本人の細かい性格には、研磨などの作業が合っているのかもしれない。

能作の溶接

溶接の作業も同じ場所で行っていた。

小さいバーナーと本当に細い金属でうまく繋げていく作業はまさに職人技だった。

能作社長のお話

能作説明会

工場から隣へ場所を移して、能作社長のお話を聞かせていただく。

ここには商品が綺麗に展示してあり、一気にオシャレな空間になった。

能作社長のお話

能作克治社長の登場。

僕は写真では見たことがあったのだが、伝統産業の社長だし怖いイメージを持っていた。

が、しかし...

話し方から優しさが溢れ出てくる人で、いわゆるオヤジギャグも満載だったw

能作社長のお話2

もちろん熱い想いを持っており、失敗談も含めて全て話してしまえるような柔軟で飾らない人柄。

この人柄とマインドが根底にあるからこその今の能作があるのだと強く実感した。

「攻める伝統産業」についてなど、話の内容もとても興味深かったので、後日また記事にまとめようと思う。

まとめ

僕は、今回の能作工場見学ツアーをするまで伝統産業というものに触れたことがなかった。

小さい頃に何かしら見ているのかもしれないが、全く興味がなかったので記憶にもない...。

でも今回参加してみてめちゃくちゃ面白かった。

「大人の社会科見学」が流行っているようだが、その理由が分かった気がした。

ものづくりや伝統産業というものはどこか遠いところにあるものだと思っていたが、実際に見てみると身近に感じた。

能作さんは、一人からでも工場見学を受けつけているようだ。そういった姿勢も売れている理由なのだろう。

あなたも一度行ってみると、伝統産業の見方が変わるかもしれない。

今回このツアーを企画してくれたTOYAMA TABLE(トヤマテーブル)さん、快く案内・見学させてくださった能作の方々に心から感謝。

2017/4/27に能作は新社屋をオープン!そのため今回紹介した古い工場はもう利用されていない。

能作にはオシャレな商品があるので、いくつか挙げておく。

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