立山町総合運動公園で開かれている「立山クラフト」に行ってみた!
クラフトとは「手芸品、工芸品、民芸品」の意味。立山クラフトとは、簡単にいうと全国から多くのクラフト作家が集まるイベント。僕が初めて行った2017年度は「ざ・ぶんっ」が主催する富山Tシャツアート展も同時開催していた。
実際に立山クラフトに行ってみて感じたことや、印象に残った店などをちょっとまとめてみた!
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立山クラフトで印象的だった3店舗
立山クラフトで僕が印象に残っている3店舗をピックアップ!
- 立山町新瀬戸地区の泥だんご
- クオリティと発想がヤバい!ITO CRAFT
- さくらい商店のスプーン
立山町新瀬戸地区の泥だんごとは?
立山Craftのクラフトコーナーをふらついていて、一番に気になったのが「どろだんご」の文字。
どろだんごといえば、小さい頃、カチカチに硬いやつを作って遊んだのを思い出す。でもそれが800円て…「さすがにぼったくりだろ」と思って、どんなものなのか聞いてみた。
「どろだんごってなんですか?」と聞くと、テントの奥に連れて行かれた。
説明をしてくれたのは、とてもいい顔をしている女性。丁寧に説明してくれた。
どろだんごは、上の写真のようにピカピカの団子。これはどうやら陶芸用の泥らしい。
泥を球状にして、自分の手で磨いて行くと、ピカピカに光って固まってくる。色を入れれば、まるで宝石のような輝きになる。
長年富山で暮らしているけど、立山町の新瀬戸地区というのを初めて聞いた。そしてそこに陶芸のための施設があることも初めて知った。
富山は奥が深い…。
クオリティと発想がヤバい!ITO CRAFT
愛知から来ていた「ITO CRAFT」は、今回の立山クラフトで見た中で個人的に一番印象に残っている。
上の写真に写っている、ブーツ、ワインボトル、クロワッサン、これら全部、なんと木で出来ている!
僕が気に入ったのは「わざわざ潰れて、開けにくいこの閉じ方のダンボールをチョイスして作っている」ということ。こんな視点を持ってる人なんて面白い人に決まってる。
ITO CRAFTのテント内をさらに見てみると、蟻とかもあったのだが、落花生や柿ピーまで置いてあった。
「酒のつまみ好きだなぁ」と思ってたけど、もちろんコレも木!
このクオリティはヤバすぎ!本物の柿ピーの中に入れたら100%見分けがつかない。しかもこれ全て天然の色で着色してないっていうからさらに驚きだ。
こんなん、作った人に話しかけるしかない!
作ったのは白いヒゲの似合うおっちゃん。めちゃめちゃイイ顔してる!60過ぎのおっちゃんなんだけど、全然そんな風には見えんくらい若い。話してても、すごく柔らかい雰囲気で「こんな歳のとり方イイなぁ」と思わずにはいられんかった。
「ネットで売ってるんですか?」って聞くと、「アナログ人間だから売ってない」と。結構本気で「僕に売らせてください」っていいそうなったw
こんな人の作品の販売の協力をするってのも面白そう☆
立山クラフトに来た人は、出店してたらぜひ「ITO CRAFT」をチェックしてみてほしい!
さくらい商店のスプーン
さらにクラフト店を覗いていると、これまたすごくイイ顔をした20代後半くらいと思われる男女の店が!
京都から来ている「さくらい商店」。
女性も可愛らしくて店主の男性もすごくいい空気を出していたので、話を聞いてみた。
「どんな風に作っているのか」「作るのにどれくらいの時間がかかるのか」とか、詳しく何も隠すことなく素直にいろいろと話してくれる。「商売、商売」って感じではなく「人と人」として話してくれるのが、とても心地イイ。
「いろいろとクラフトイベントを回っているけど、立山クラフトの集客はすごい」と言っていた。
さらに驚いたのは「絶対に歳下だと思っていたけどまさかの4つくらいも歳上だったこと!」
なんかもう応援したくなっちゃって、スプーンを購入。今度の登山にでも持って行こうかと思っている。
でも、本気で山に持ってくなら荷物を少なくしたいので、スガキヤみたいなスプーンとフォークが一体となったやつを提案しておいた。木製でスプーントしてもフォークとしても使えるアイテムあったら絶対便利でカッコイイと思う。
立山クラフトの良さ
初めて来た立山クラフトだが、大きく分けて次の3つの良さを感じた。
- いい空気感を持った人が多い
- 出店者との対話が面白い
- お金の行き先が明確
いい空気感を持った人が多い
一番の良さは、集まる人が僕の好きな感じの人が多いということだ。
出店者がいい感じなのはなんとなく予想できていたのだが、来場者もイイ感じの空気を持っている。
この気づきはちょっと新鮮だった。類はともを呼ぶではないけども、好きなイベントに集まるのは、やはり同じように好きな人たちなのだ。
そう考えると野外フェスとかも一回行ってみたくなった。
出店者との対話が面白い
出店者の雰囲気がどの人もめっちゃいい!
なにか変な世間体とかにとらわれていない。自分の心に素直に従っているから、目がキラキラしているし、めちゃくちゃイイ笑顔。
話しかけると、とても気持ちよく面白い話をしてくれる。変な気遣いとかはなく自然体。その暖かさに、本当の人の温かみを感じる。
お金の行き先が明確
立山クラフトで使った自分が使ったお金は、直接その店の人の収入に繋がる!
例えば僕が木のスプーンを買ったお金は「さくらい商店」の2人の収入になる。お金の流れが明確に見えるし、モノにもそうだが、人にお金を払っている感覚だ。
この商品を作り上げるまでの苦労が明確に見えるので、もちろん下手な値引き交渉なんかはしない。僕のお金で「うまいご飯かお酒でも呑んでくれ」なんて思う。
「使ったお金が知らないところでどこかの誰かを殺すための戦争の兵器に投資されている」なんてことは、ここでは起こらない。
人を応援する気持ちでお金を使うと、満足感がとても長持ちする。その繋がりはきっと世の中をイイ方向に動かすと思う。
まとめ
立山クラフトに実際に行ってみて感じたことをまとめてみた!
「ブラック企業に勤めて自殺」「会社のストレスにやられて精神をやられる」そんな話をニュースでよく聞く。「やりたくもないことをやらされる」「給料が低すぎる」そんな愚痴も本当によく聞く。
でも立山クラフトにいる人たちからは、そんな空気が微塵もしなかった。
富山県外の人も、富山県内の人も、こんなにイイ顔して仕事をしている人が、いる所にこんなに沢山いるんだなぁと実感した☆
確かに企業に務めた方が安定はするのだろうし、お金もたくさん手に入るかもしれない、でもそれが全てではない。そことは違う世界でこんなにイキイキと、若々しく生きている人がいる。
将来的に病気になる確率はどっちが高いのだろう?
どっちが笑顔で最後を迎えられるだろう。
立山クラフトは、そんなことを考えさせてくれたとてもいいイベントだった。
そして今日読んだ大好きな漫画「ブルージャイアント」の中から引用した言葉を1つ。
「お前なんか老けたな。新しいものに触れてないだろ?」